研究メモ ver.2

安藤道人(立教大学経済学部准教授)のブログ。旧はてなダイアリーより移行しました。たまに更新予定。

左派の構造改革

bewaadさんは非常に賢明な方で、日々教えられること多々なのだけれど、なぜいつまでもこのあまり意味があるとは思えない銅鑼衣紋さんの文章を賞揚しつづけるのだろうか。

http://bewaad.com/20060403.html

「左翼の構造改革(でも革命でもいいけど)が、マクロ経済政策でのつかの間の(あるいは偽りのでも結構)、困窮者・本来の意味での弱者への手助けなど以上の成果を挙げた例に心当たりがないんですね」「経済成長が何事もなしえないというそういう主張こそ、くたばれGNPに代表される朝日岩波文化人的サヨクの絶望的なところ」

第一に、近年の福祉国家論が明らかにしているように、左派勢力や左翼政党がなければ今日のような歳出レベルの福祉国家はなかったわけで、福祉国家がなければ今日の水準の「困窮者・本来の意味での弱者への手助け」は達成できなかったわけで(*確かにその背後にはそれを支える良好なマクロ経済があったわけだが)、そういう意味では「左派の構造改革」は歴史的にはそれなりの意味づけが与えられるべきだ。それとも、福祉国家の巨額の歳出レベルは、すべてマクロ経済政策だとでもいうのだろうか。それか、「左派の構造改革」(および革命?)という言葉は、もっとここ十数年のスパンに限定して解釈すべきなのだろか。それなら少しは納得するけど。

第二に、「経済成長が何事もなしえない」なんていう「くたばれGNPに代表される朝日岩波文化人的サヨク」なんてそんなにいないから、そんなにことさら牽制しなくていいのではないか。