研究メモ ver.2

安藤道人(立教大学経済学部准教授)のブログ。旧はてなダイアリーより移行しました。たまに更新予定。

権丈氏、早くもご隠居引退か。

見えづらい政界を理解する一助に
http://news.fbc.keio.ac.jp/~kenjoh/work/korunakare301.pdf

3月下旬に、日本の副総裁兼財務・経済担当大臣に会ったときに、僕は「来年度から1%もしくは2%づつ、毎年引き上げていく」と云う。毎年消費税率を引き上げることに対して、財務省は大臣に技術的に不可能と言っているらしいけど、この国難にあたり、技術的障害はなんとしてでも乗りこえるべきだと思う。

これに類似した案は昔からあるけど、どうなんだろう。本格的にこの案がでてくるんだとすると、改めてマクロの専門家の意見が知りたい。

ついでにこれも。

 「要は、低所得・貧困を支出側面で判定するのか、給付側面で判定するのかの問題になるわけです」――消費税の食料品への軽減税率について
http://news.fbc.keio.ac.jp/~kenjoh/work/korunakare300.pdf

原理的なレベルで軽減税率を支持する経済学者はあまりいないと思うし、私も一律の税率で高所得者からも低所得者からも税を徴収して給付面で低所得者に手厚くするのがよいとおもうが、政治的には難しそうだ。しかしデンマークは食料品も25%なのか。スウェーデンの倍以上だ。

ちなみに小野氏ラインの所得税増税話は、公共経済学者メーリスでも議論されているようだ。