事実誤認がなさそうな範囲で適当に紹介してみます。
1.注目度ナンバーワン:病児保育のフローレンス
前にちょっとNPO法人フローレンスについて書いた。いま日本で最も注目されていてメディア露出度も高い社会起業家の一人だろう。
http://d.hatena.ne.jp/dojin/20070523
フローレンスの駒崎氏の最新の日記によると、東京海上日動と、「日本初の総合病児保育保険の開発」を目指しているのだという。大変興味深い。
http://komazaki.seesaa.net/article/53085920.html#more
ただ個人的に思うのは、民間保険が先に発達しすぎると、アメリカの医療保険のように普遍的な公的保険を創設するときに、市場を奪われる民間保険会社からの政治的圧力が強くなったりはしないのだろうか。以前取り上げたようにフローレンスの駒崎氏は公的保険の創設を目指しているのだと理解しているが、今後の動向に要注目である。ただ、介護保険だって公的介護保険創設以前に民間の保険もあったわけだから、杞憂か。
やや(というかかなり)脱線すると、アメリカの医療保険についてはいろんなところでいろんな人が言及するけど、わりと最近英誌エコノミストがeconomist focusで取り上げたほか、マイケルムーアの新作シッコがまさにこれが主題の映画だ(まだ見てないけど)。
An unhealthy burden
http://www.economist.com/finance/displaystory.cfm?story_id=9407716
マイケル・ムーア『シッコ』(Economist Lovers Live)
http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20070825
2.介護保険のケアシステムに大きな影響を与えたと言われるケアセンターやわらぎ
http://www.yawaragi.or.jp/
これは障害者運動と絡んでるので取り上げてみた。やわらぎは介護保険に大きな影響を与えた先駆的団体として、代表の石川氏が社会起業家業界でよく取 り上げられる。上述の谷本先生の本にも事例紹介で出てくるし、後述するETICが発行している本でも登場する。まぁ介護保険の歴史・制度・財政をそこそこ 研究し、下に記すような障害者運動の流れをちょっと見聞きしたものからすると、谷本本やERIC本のやわらぎの紹介の仕方はやや誇大広告ぎみだが、これも広報戦略のたまものというべきか。
で、何が興味深いかというと、このやわらぎという団体は、障害者運動と深い繋がりがあることだ。石川氏は、彼女の活動の始まりが障害者とともに行っ た立川駅のエレベーター設置運動だといろいろなところで述べているしやわらぎのホームページでも語っている。そして実はこの障害者というのがかの高橋修氏なのだ。かの高橋修氏などといっても障害者運動に詳しい人以外には誰にもわからないだろうからリンクを貼っておく。
http://www.arsvi.com/0w/tkhsosm.htm
ここには高橋氏や石川氏がやわらぎを作ったときの障害者内部での軋轢などについても言及されていて興味深い。高橋修氏については立岩センセの書いた 文章「引けないな。引いたら、自分は何のために、一九八一年から」が下記の本に所収されている。もちろんやわらぎや石川氏についての言及もある。
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3.その他の若くてオシャレな社会起業家やその支援者
いちいち挙げないが、そのほかにも多くの社会起業家たちが存在する。彼らは基本的に若く、なんとなく業界全体が軽快でオシャレな雰囲気で、個人ブログを日々書き連ねている人が多い。私もいくつかのブログを巡回している。けっこう面白いんだな、これが。
そしてその最大の支援者ともいえる団体がETICである。
hhttp://www.etic.or.jp/index.php
このサイトを見れば、若くてオシャレな社会起業家たちの雰囲気がなんとなく伝わると思う。彼らは六本木ヒルズでイベントを開催したりもしている。
そういえば、もうすぐ、大きなイベントもあるみたい。
http://www.socialinnovationjapan.org/c000007/archives/2007/07/31/entry96.html
これもオサレな感じだね。