研究メモ ver.2

安藤道人(立教大学経済学部准教授)のブログ。旧はてなダイアリーより移行しました。たまに更新予定。

[学問]カナダ人の友人と道徳哲学

今日は、カナダ人の友人と第二回哲学勉強会。
第一回の内容はここ。
http://d.hatena.ne.jp/dojin/20050318#p1

私は、たまたま最近日本語訳がでたロールズの「哲学史講義」(isbn:4622071118 正確には「道徳哲学史講義」なのだが)の原著を持っていたので(もちろん未読)、それを彼に貸していた。今回は、この本を読んだ彼の解説を聞いた。自分は読んでないとはなんとも手抜きだが。
しかし、読まなくてよかったかもしれない。なんだか難しそうなんだもん。カナダ人の友人も、ヒュームは好きらしいが道徳哲学はほとんど読んだことはないらしく、この本もネットで原著を参照しながら読んだらしい。

ヒュームとライプニッツとカントの道徳哲学の(彼なりにつかんだ)エッセンスをふむふむと聞いた。カントのcategorical imperativeとか、なんだかやっかいな世界があることはわかった。

しかしこのカナダ人の友人は頭が切れる切れる。私の英語力がネイティブレベルだったら、もっとつっこんだ話ができただろうに。のんべんだらりと英語教師にしておくのはもったいない。だがそのぐだぐださも彼のいいところ。大学の留学生だったら、あまりこういうタイプの人間はいないだろう。

この本を読んで道徳哲学に興味を持ったらしいし、今度は正義論あたりを読ませよう。日本語もできるし、日本や日本人への理解も深いし、日本の思想にも興味があるから、そこらへんも読ませよう。そして彼からいろいろ教わろう。他力本願でだめだめだ。