研究メモ ver.2

安藤道人(立教大学経済学部准教授)のブログ。旧はてなダイアリーより移行しました。たまに更新予定。

外国人の受診を支援 諏訪で英語医療通訳講座

軽いローカルネタを。

http://www.shinshu-liveon.jp/www/topics/node_157663

諏訪市上諏訪の自宅で英語塾を開く牧師の中山正さん(76)は27日、日本語がうまく話せない外国人の医療機関受診を支える「英語医療通訳ボランティア」の研修会を、市総合福祉センター「湯小路いきいき元気館」で初めて開いた。市内を中心に約10人が受講。今後も月1回開き、地域で活躍するボランティアの養成を目指す。

医者は英語ができないということか。。。

ちなみにスウェーデンでは(少なくとも私が住んでいる地区では)、医療機関受診の際に希望すれば、各種言語の通訳を無料でつけることができる。通訳もボランティアではなく、きちんとその分の報酬が公費から支払われる。また移民対象の語学学校の授業料も公費で負担。移民社会に移行して、移民の社会統合を図るというのは、よくも悪くもこういう部分の金銭的負担を、税金を通じて賄うという社会的な意思が必要となってくる。しかもそこまでやっているスウェーデンでも、移民問題はいろいろ大変だという。

日本が近い将来ヨーロッパのような移民社会になるとは考えにくいが、もうすでにかなりの移民社会となっている自治体もちらほらある。そういうところの自治体財政がどうなっているのか、どうあるべきなのか、国や都道府県はどう支援すべきなのか、は重要なテーマの一つだ。

一方ではこんな話も。経産省らしいというか。

「医療ツーリズム」拡大へ、官民で支援会社
http://www.yomiuri.co.jp/atmoney/news/20100628-OYT1T01247.htm

経済産業省は、国内の医療機関が外国人患者に高度な医療サービスを提供する「医療ツーリズム」の拡大に向け、患者受け入れを支援する新会社を2011年に官民出資で設立する方針を固めた。
(中略)
新会社は、中国やロシア、中東などの医療機関と提携してPRを行い、国内の病院との橋渡し役を担う。政府系機関による出資を検討しているほか、民間からは医療機関や旅行会社などの出資を募る方向だ。

 経産省は、会社設立に向けた準備費として今年度に約1億円の予算を計上。7月から専門の通訳者などを募集し、外国人患者の受け入れを希望する国内の病院の調査に乗り出す。

 医療ツーリズムに熱心なシンガポールやタイは、中東などから年間数十万〜100万人の患者を受け入れ、旅行、ホテル業界の収益拡大にも貢献している。経産省は、昨年秋に有識者らによる「医療産業研究会」を設置し、日本での医療ツーリズムの拡大に向けた具体策を検討してきた。