研究メモ ver.2

安藤道人(立教大学経済学部准教授)のブログ。旧はてなダイアリーより移行しました。たまに更新予定。

2005-01-01から1年間の記事一覧

大塚英志って

やっぱ面白い人だ。『新現実 vol.3』の宮台真司との対談「何故アジア主義を語るのか」を読んだ。宮台真司の「あえて」だらけのわかりにくい言動をよく理解した上でいろいろ突っ込んでいて、お勉強になりました。しかし、宮台真司の「内在/超越」とか「社会/…

[社会]前回の追記

トラックバックいただいた方のブログ経由でこんなのがありました。『安全という情報』 http://d.hatena.ne.jp/sawajaru/20050501/p1 ならば、消費者の評価軸に安全を明示的に加えるような仕組みを整備すれば交通機関の取り組みは変わるのではないでしょうか…

[社会]列車事故について

あの地域はJRと私鉄の競争が激しく、運賃が高いJRは、客を確保するためにスピードで私鉄と勝負していたらしい。その結果、顧客を私鉄から奪うことに成功していたらしい。・「市場競争、資本主義が原因」派「近年、人件費削減や効率化圧力の影響のために…

所有(権)に関する妄想メモ

『福祉国家におけるシティズンシップのあり方についてのメモ』 http://d.hatena.ne.jp/TamuraTetsuki/20050425#p1 ・ベーシックインカムの下でのシティズンシップ→就労もケア提供も与件としない、という意味で20世紀のあらゆる福祉国家におけるシティズン…

メモ:平和教育とか(あとペとピについて追加)

kaikajiさんの「反日と反戦をめぐる三題噺」 http://d.hatena.ne.jp/kaikaji/20050419#p1 を読んで、自分の中学時代を思い返してみた。私は1981年生まれである。この世代がどういう平和教育を受けてきたのかはよく知らない。ただ、私の中学は三年間のテーマ…

物象化論

いまさらだが、資本論を(例の新約で)読み始めた。で、第一巻第一章第四節の物象化論。なんとも大変なので、廣松渉なども読んでみる。これは踏み入れたら最後、抜け出せない世界か?資本論以外のマルクスの主要作品はだいたい一読したし、資本論の解説本な…

[学問]カナダ人の友人と道徳哲学

今日は、カナダ人の友人と第二回哲学勉強会。 第一回の内容はここ。 http://d.hatena.ne.jp/dojin/20050318#p1私は、たまたま最近日本語訳がでたロールズの「哲学史講義」(isbn:4622071118 正確には「道徳哲学史講義」なのだが)の原著を持っていたので(も…

政策大学院と官僚制と福祉

前回、「政策エリートについて」 http://d.hatena.ne.jp/dojin/20050411 において、主にイギリス系の社会政策学や障害者運動(及び障害学)などを念頭において、なんで「生活と政策を繋ぐ」学問がうちの政策大学院にはないんだろうとぼやいていたわけだが、…

政策エリートについて

社会学の大学院に入ったにもかかわらず、講義レジュメでは経済学部や政策大学院の講義ばかりチェックして、あれもでたい、これもでたい、なんて考えてる。しかし政策大学院ってのは、なんとも偏った政策エリート養成所なんだな、と講義レジュメを見て思った…

メモ:需要サイドからニートを考える人たち

1.「バーナンキ提案を振り返るⅠ&ニート雑文&パク・ソルミ」 http://reflation.bblog.jp/entry/164090/ わたしはこのようなニートの存在は、玄田氏のいうほど日本の若者の気質が変化したり、労働市場の構造変化のせいだとは思ってはいない。明らかなのは、ニ…

[学問]法科大学院の学費メモ

今日、大学院の入学式があって、退屈なお話の間に院生自治会の配っていた冊子をぱらぱらみたら、学費引き上げについて書かれてた。大学が独立行政法人化されたことによって、国立大学の学費の自主的引き上げが可能になり、うちの大学も学費が引き上げられた…

宮台真司の結婚について

自分も宮台真司にはそれなりに影響を受けたわけであって、 http://academy3.2ch.net/test/read.cgi/sociology/1110185273/ を時に笑いながら、時にうーんと思いながら読んだ。けど3分の1くらいであきた。

ドラッグについてのメモ

昨日どっかの番組で、違法ドラッグや脱法ドラッグ問題が扱われていた。石原慎太郎とかテリー伊藤とか蛭子能収とか辺見えみりとかが出ていて、いろいろいっていた。ドラッグについて思うこと。依存症とか副作用とかいろいろ悪いことがあるからよくないと言わ…

「内田樹の研究室」からのメモ1

「階層化=大衆社会の到来」 http://blog.tatsuru.com/archives/000880.php 「現在の享楽を志向し、学校を通した成功物語を否定する-すなわち業績主義的価値観から離脱することが社会階層の相対的に低い生徒たちにとっては〈自信〉を高めることにつながるの…

経済学者に関するメモ 

先日大学の卒業式があって、卒業証書とともに経済学部/経済学研究科のパンフを貰った。その中に、佐藤主光という若手の公共経済学者の「経済学で考える」という文章があった。私はあまり熱心な経済学徒ではなかったが、彼の授業は面白かった。「公共経済学」…

ホリエモンメモ2

http://www.videonews.com/ 「(記事の)見出しをつけるというのは神の領域」 いろいろ苦労しているだけに、ずさんな見出し報道は許せないのですね。 「資本に影響されるジャーナリズムは、本当のジャーナリズムではない」 マネーゲームとか揶揄されてるけど…

ホリエモンメモ

http://www.videonews.com/ まる激にホリエモンがでたみたいです。田中康夫の時(第201回)はなかなか面白かったけど、今回はどうでしょう。

残念

http://munaguruma.air-nifty.com/blog/2005/03/signing_off.html むなぐるま氏、ブログやめちゃうんだってさ。そんなに熱心な読者ではなかったけど、彼の立ち位置は他の人にはなかなか埋められないだろうし、今後いろんな情報源としても活用できるいいサイ…

街(内容ないので忙しい人は読まないようにしましょう)

私は東京が好きだ。いろんな街があるからだ。ポスティングのバイトをたまにしているため、いろんな街にいく。それぞれにいろんな表情がある。消費の街、生産の町、ビジネスの街、金持ちの街、貧乏人の街、きれいな街、汚い街、広い街、狭い街、学生の街、若…

哲学

大学で分析哲学を学んだというカナダ人の友人に、哲学を学ぼうと思い、今日は第一回。クワインのTwo Dogmas of Empiricismという分析哲学では重要らしい文献を読んで講義?に望む予定だったが、難しすぎるし、あまり興味もわかないので、とりあえず断念。こ…

メモ:むなぐるま氏のブログから

「『調査報道は新聞の生命だ ブログに使命感あるか」』だそうだが」 http://munaguruma.air-nifty.com/blog/2005/03/post_3.htmlここで紹介されているフラッシュムービーが面白い。話題になっていたらしいが、知らなかった。 Epic 2014 (日本語訳)

富永健一(2001)『社会変動の中の福祉国家 家族の失敗と国家の新しい機能』(isbn:4121016009)その一

1、理論的問題 第一章・第二章と第三章・第四章の断絶をどう考えるか。この著作は、少し奇妙な構成になっている。第一章「理論的前提――近代産業社会の構造と機能」で、「現代の福祉国家は『解体しつつある家族の中に国家が入っていく制度』として理解される…

そもそも左翼ってなんなんでしょう

ーーisa氏とやりとりをしながら思ったことーーこれに関してはいろいろな議論がありそうだが、とりあえず今の私が、自分の自覚できる範囲内で、自分が左翼だと考えるところは、今の世の中の配分のあり方、もしくは再分配のあり方を、そのまま肯定しない、とい…

ちょっと反省

isa氏のホームページ http://homepage2.nifty.com/yoyutei/ を少し見てみて思うのだが、彼の左翼嫌いにはそれなりの理由がありそうだ。私に対する批判だけを読んで、それに反論するだけでは、どうも根本的に彼が何を問題としているのかを理解することはでき…

またまた批判されている。

isa氏「dojin氏の反論に見られる左翼的「論理」の構造と「倫理」 http://plaza.rakuten.co.jp/isanotiratira/diary/200503110000/

「イデオロギーをイデオロイギー的に解釈しただけでは、とイデオロギー的に批判している」と批判された件について

私の雑文「イデオロギーをイデオロギー的に解釈しただけではないのか」 http://d.hatena.ne.jp/dojin/20050223#p1に対してisa氏が反論している。「イデオロギーをイデオロギー的に解釈しただけでは、とイデオロギー的に批判している」という、なんとも見慣れ…

障害者福祉・介助・介護についてのメモ

いま障害者運動は、グランドデザインや障害者自立支援法案といった重大法案に直面しており、反対運動も活発化している。自分はその流れに全然ついていけていない。はやいうちにフォローしなくては・・・。障害者自立支援法案に関して、社会学者の立岩真也氏…

朝日の読者投稿欄(3月7日)

久々に紙の朝日新聞を読み、読者投稿欄の「若い世代」というところを読んだ。・・・。うーむ。ひどい。最後の一つは年齢的にも内容的にもまぁ許容範囲内としても、最初の二つはひどいんです。内容を書くのはめんどくさいのだが、表題は「信念を貫く人 本当の…

史料がない、見られない、という問題

「マサヒト、僕の国の歴史には大きな空白がある。1942年から1945年までの日本占領時代だ。日本が敗戦の時に記録を焼却して何も残っていないからね。もしかして、君の国には日本人が持ち出した記録が今もあるんじゃないか。それに、日本の政府や軍の記録も僕…